DX INITIATIVE

デジタルトランスフォーメーションへの挑戦

DX取り組み事例

CASE-003 MD SYSTEM

見積から出荷・請求まで、
ものづくりの全工程をひとつのデータベースで

金型事業部・プレス事業部の基幹業務を統合した自社開発の生産・販売管理システム ― "MD SYSTEM" 導入事例

設置・導入時期:2011年~(現行バージョン「MD SYSTEM 3」:2026年~)
開発言語:PHP, MySQL, JavaScript

MD SYSTEM 経営ダッシュボード

課題

多品種の精密金型づくりと、自動車用コネクタ部品の大量プレス生産。性格の異なる2つの事業を抱える当社では、情報が部署ごと・帳票ごとに分断され、全体を見渡すことが難しくなっていました。

情報が紙とExcelに分散

受注・発注・生産・出荷の記録が部署ごとの台帳や表計算ファイルに散在。最新の状況を知るには担当者に確認するしかありませんでした。

ロット追跡に時間がかかる

大量生産品の「どの材料で・いつ・誰が作り・誰が検査したか」を遡るには、複数の記録を突き合わせる必要があり、品質問い合わせへの即答が困難でした。

経営数字の把握が月遅れ

受注額・生産実績・部門別の損益は月末の集計を待たなければ分からず、手を打つタイミングが後手に回りがちでした。

会計ソフトへの二重入力

売上・棚卸などのデータを、現場の記録から経理が改めて会計ソフトへ手入力。手間に加え、転記ミスのリスクを抱えていました。

取り組み:業務の流れをそのままシステムに

MD SYSTEMは、見積から会計連携までの業務の流れを一本のデータでつなぎます。
ある工程で入力された情報が次の工程にそのまま引き継がれるため、同じ情報を二度入力することがありません。

見積

図面管理・工程別の見積作成

受注

受注登録・納期カレンダー

発注・材料

外注・材料発注、支給・検収

生産計画

プレス機別計画・ガントチャート

生産実績

ロット別実績・設備稼働状況

出荷検査

検査記録・ロットトレース

梱包・出荷

出荷指示・梱包・出荷処理

請求・会計

請求集計・会計ソフト連携

すべての工程を、ひとつのデータベースで一元管理

機能紹介 ― メニュー構成

MD SYSTEMは「金型」「プレス」「管理」の3つの領域で構成され、サイドメニューから70を超える業務画面にアクセスできます。
Webブラウザで動作するため、事務所のPCからも現場のタブレット・スマートフォンからも同じ画面を利用できます。

機能一覧

機能 説明
金型事業部
見積・図面管理 工程マスタに基づく見積作成と、図面データの登録・検索。過去の見積もすぐに参照できます。
受注・出荷管理 受注登録から作業指示書、出荷対象・出荷済の管理、日別納品月報までを一貫管理。
発注管理 外注・購入品の発注と納品確認。発注先部門別・工程別の月報や外注比率も自動集計します。
工程スケジューラ 金型プレート加工の工程を号機ごとにガントチャートで計画。納期遅れ・工程ズレをリアルタイムで把握します。
プレス事業部
受注・納期管理 受注登録、生産先別・受注先別の月報、納期カレンダーで出荷予定を可視化。
材料発注・支給管理 材料の発注・入荷、支給材の検収・棚卸までを管理し、材料在庫を常に把握します。
生産計画・実績 プレス機別の生産計画表と、ロット別・日計・月計の生産実績。設備の停止情報やカウンター値も記録します。
出荷検査・ロットトレース 検査対象・完了・不合格ロットを管理。ロット番号の重複も自動でチェックします。
梱包・出荷・在庫 出荷指示から梱包・出荷処理、製品在庫・材料在庫の管理まで対応。
管理部門
経営ダッシュボード 金型・プレスの受注額と実績、部門別利益の推移をグラフで表示します。
名刺・営業管理 AIによる名刺読み取り、商談管理、営業履歴カレンダー、担当者別受注額の集計。
経理・会計連携 部門別・得意先別の請求集計、費目別の購入集計。売上・棚卸データを会計ソフト取込用CSVで出力します。
月次棚卸 月次棚卸の登録・一覧。未登録の部署には自動で催促メールを送信します。
業務ツール 社有車の使用予約カレンダー、ワイヤー放電加工機(WEDM)の加工カルテ。

主な機能

経営ダッシュボード

金型・プレスそれぞれの当月受注額と実績を常に表示。部門別の利益推移もグラフで確認でき、数字にもとづく判断を素早く行えます。

ロットトレーサビリティ

製品ロットから、使用材料・生産日時・生産担当者・検査結果までをひとつの画面で遡及。お客様からの品質に関するお問い合わせにも迅速にお答えします。

工程スケジューラ

金型プレートの加工工程を号機ごとにガントチャートで管理。残業・休日出勤や夜間の自動運転も考慮し、設備を最大限に活かす計画を立てられます。

会計ソフト連携

納品・売上・棚卸のデータを会計ソフトへ取り込める形式で出力。現場で入力したデータがそのまま会計処理に使われ、経理の転記作業をなくしました。

AI名刺スキャン

スマートフォンで名刺の表裏を撮影するだけで、生成AIが会社名・氏名・連絡先を読み取り自動入力。商談記録と結び付けて営業活動に活かします。

承認フローと操作ログ

一定金額以上の発注は承認制とし、承認前の発注は集計から除外。データの登録・変更はすべて記録され、内部統制と情報セキュリティを両立します。

MD SYSTEMのあゆみ

2011
受発注管理システムを内製化

金型の受注・発注管理を表計算ソフトから自社開発のWebシステムへ移行。MD SYSTEMの原点です。

〜
プレス事業部・管理部門へ拡張

プレスの生産計画・実績・出荷検査・梱包出荷、さらに営業・経理・棚卸へと、現場の要望に応えながら対象業務を広げてきました。

2026
「MD SYSTEM 3」へ全面刷新

画面デザインを一新し、スマートフォン・タブレットに対応。セキュリティ対策を強化するとともに、経営ダッシュボード、工程スケジューラ、AI名刺スキャンなどの新機能を追加しました。

現場の「こうしたい」を、すぐにシステムへ

MD SYSTEMは、パッケージソフトを導入したものではなく、当社の業務に合わせて一から自社で開発・運用しているシステムです。 現場から上がった改善要望は社内で設計・実装し、早ければ翌日には反映されます。 業務をシステムに合わせるのではなく、システムを業務と人の成長に合わせて進化させ続ける ― これが当社のDXの考え方です。

15年
自社開発で育て続けた基幹システム

導入後の効果

経営判断のスピードアップ

受注・生産実績・部門別利益がリアルタイムに見えるようになり、月末の集計を待たずに次の手を打てるようになりました。

品質保証体制の強化

材料から出荷までのロット情報がつながったことで、トレーサビリティを確立。自動車部品に求められる高い品質要求にもデータで応えられる体制が整いました。

二重入力・転記作業の解消

現場で入力した情報が見積から会計連携まで引き継がれるため、事務作業の手間と転記ミスが大幅に減少しました。

情報共有と属人化の解消

「あの件はどうなっている?」を担当者に聞かなくても、誰もが同じ画面で最新の状況を確認できるようになりました。

TECHNOLOGY

PHP 8 MySQL JavaScript HTML5 / CSS3 REST API Generative AI (OCR)